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Interview

ながおか医療生協グループ 介護福祉士

内定者交流会

2023年10月に2024年度介護職内定者の交流会が行われました。当日のプログラムの中で、内定者の皆さんの不安や疑問の解消を目的に行われた「先輩職員一問一答」と「フリートーク」の模様をお届けします。

2024年度内定者交流会

Kさん:入職3年目の女性職員。小規模多機能型居宅介護施設にて勤務。
Oさん:入職5年目の男性職員。特別養護老人ホームで勤務~小規模多機能型施設に異動。
Sさん:入職11年目の女性職員。介護老人保健施設で勤務した後に特養老人ホームにて勤務。

■先輩職員一問一答

*当日はわいが家で開催しました。明るくて風通しのいい建物です。

① 入職前に抱えていた不安は何でしたか?

Kさん:
私は学校で一通り習ったものの、実際の業務や職員仲間、まだ何もできない自分がどうやって乗り越えられるのか、そんな不安がありました。
Oさん:
僕は内定をもらったときは安心しましたが、入職が近づくと、30年も40年も続けて働いていけるのか、同僚や利用者に迷惑をかけないか、そんな不安が増してきました。
Sさん:
私はもともと人見知りで内気で、実習経験もあまりなかったので、新しい職場で上司や先輩たちと馴染めるか、仕事についていけるか心配でした。他にも、看護師さんや他の業種の方たちが怖いかもしれないとか、どの施設に配属されるのかという不安も抱えていました。入職前は不安な気持ちでいっぱいでした。

②入職してから感じたギャップは?

Kさん:
私が所属する小規模多機能型居宅介護は、実習では経験したことがなかったので、利用者さんとのコミュニケーション時間が多いこと、入職直後はテンパりましたが、利用者さんや職員から優しく迎えられたことが意外でした(笑)。
Oさん:
僕は分からないことがあっても、積極的に聞いてもらえることが意外でした。自分でレクリエーション活動を進めるのが不安で、声をかけられなかったけど、助けてもらえて感謝しています。
Sさん:
仕事に追いつけるか、馴染めるかという不安があったけど、実際は優しい先輩方が手厚くサポートし、相談も受け入れてくれることに驚きました。温かく迎えてもらえて、予想以上に快適に過ごせたのがギャップでした。

③これまでぶち当たった壁は?

Kさん:
寡黙な利用者の方とは何を話したらいいか分からないし、ただでさえ年齢も離れていて共通点もないため、コミュニケーションがちょっと苦手だったんですが、三年目になってコミュニケーションのコツが分かって、隣にいるからと無理に話さなくてもいいんだな、と少しずつ得意になってきました。
Oさん:
僕が今の施設で入浴介助を始めたころに、とても繊細なご利用者がいらっしゃって、その方と信頼関係を築けるまでが壁でした。洗う場所や順番にこだわる方で、間違えると怒られる。それで凹んでしまうことが度々ありました。そこで指導担当者に相談したところ、その人をもっとちゃんと知った方がいいのではないかとアドバイスをもらいました。それまでは目の前の介助を考えるばかりで、その方の内面などを把握しようとしていなかったのだと思います。それを意識していたら、少しずつ信頼関係を築けるようになりました。それまでは辛かったですが・・・。
Sさん:
私は三年目で「次の年の行事予算を立ててみて」と言われたのが一番大きかった壁でした。初めてのことで、進め方が見当もつかなかったのですが、先輩方にいろいろ質問しながら何とか切り抜けた覚えがあります(笑)。10年も働いていると上司に叱られることも減ってくるけど、自分の未熟だったところをそのたびに改善しながら今に至っています。また人見知りな私は今日がまさに壁でした(笑)。でもその反面すごく楽しみにはしていたので、皆さんのためになる話ができればいいなと考えて今日を迎えました。

④入職直後に戻れるとしたら?

Kさん:
私はもっと分からないことをたくさん質問しようと思います。当時は目の前の仕事をただ丸暗記するように覚えることを最優先にして、その仕事の必要性や背景を知らないままこなしていたところがあったので、それが分かっていれば声掛けの仕方なども違ったのかなと思います。
Oさん:
僕はもっと周囲のアドバイスを素直に聞いていればよかったなと思います。最初の特養ではミスした際に注意されるのがうっとおしく感じて素直に受け入れられなくて、また同じミスをしてイライラして、つい強い口調で返したり・・・とその繰り返しでした。でもそれでは成長することができないと気づいてから、小規模に異動させてもらって改めてスタートを切りました。
Sさん:
私ももっと積極的に質問したり、先輩とコミュニケーションを取って甘えればよかったなと感じます。年数経つと質問しづらくなります。今更感じますが、理由が分かっていれば、やり方が変わった時も順応しやすくなると思います。

■フリートーク

*先輩職員を交えたグループワークの時間もありました。

①業務の習得について

Sさん:
業務を一通り覚えられたのは皆さんいつ頃でしたか?
Kさん:
私が夜勤に挑戦したのは入職後約三か月でしたが、その後も業務の幅を広げ、リーダーの業務も担当するなどして、独り立ちできるようになるのには半年ほどかかりました。
Oさん:
僕の場合は入職して半年後に夜勤に入って、一人で対応できるようになってからそのまま独り立ちでした。
Sさん:
業務の習得については、正確な時期は思い出せませんが、独り立ちできるようになるまでには、約半年かかったと思います。配属先の老健では、新人に「やってもらう」のが教育方針だったので、必要なスキルを早く習得できたように感じます。実際に業務をやってみて、分からないところは先輩職員に質問して、という。
Oさん:
やる前にアセスメントに目を通して。
Kさん:
要所要所のポイントを教えてもらって、先輩は「後ろで見てるからやってみて」と。振り返って不安なことがあれば、先輩にやらせてくださいとお願いして。
Oさん:
僕もです。言いやすい雰囲気もあって助けられました。

――― 業務の中で苦手な部分はありましたか?それをどのように克服しましたか?

Sさん:
私が今でも苦手なのは、入浴拒否の声掛けです。私にとってはどんな業務よりも難しいと感じることがあります。特に難しいのは、同じ利用者さん、同じ声掛けでもその日の状況によって異なり、スムーズに行けたり行けなかったりすることです。職員が代わるとスムーズに行くこともあるので、そんな時は一人で頑張らず、他の職員に協力を頼むこともあります。利用者さんの機嫌がよければ、声掛けもスムーズにいくことが多いため、いつも以上に明るく声をかけるようにしています。
Oさん:
僕の苦手な業務の一つは、介助拒否されるときの対応です。トイレの声掛けでも、時には「うるせえ!いかねえ!」と拒否されることがあります。このような場面では、他の職員に交代してもらったり、少し時間をおいて再度声掛けを試みたりします。また、利用者さんに対して「健康チェックをしに行きましょう!」「デートに行きましょう!」などと誘導する方法もアリですね。
Kさん:
私の苦手な点は、日常のレクリエーション活動を盛り上げることです。楽しい雰囲気を作るのが苦手なので、先輩職員のアイデアをメモして勉強しています。日付に関連するユニークなトピックやネタを使ったり、利用者さんが楽しめる要素を取り入れるように心がけています。常に新しいアイデアを考え、活動をより魅力的にするための努力を惜しまないようにしています。
Sさん:
私も同様に、苦手な業務に取り組むためには、通常の2.5倍のエネルギーを注ぐようにしています。利用者さんにとって楽しい瞬間を提供することが目標です。

②新人としての心構えとは

Kさん:
私は「頑張ろう」と思っても、最初は何から始めればいいのか分からない時期もありました。そこで、三つのポイントに焦点を当てることにしました。それは、メモを取ること、挨拶を大切にすること、そして笑顔を忘れないことです。最初の日々は新しいことばかりで、一日があっという間に過ぎていきましたが、メモを取っていれば後で振り返ることができ、同僚の職員さんに質問する際にもアピールポイントとして役立ちます(笑)。幸い、職員さんたちも私に対して親切に教えてくれるようになり、学びの環境が整ったのではないかと思います。
Oさん:
僕は小規模の施設に異動してからは、挨拶、メモ、そして自分から声をかけて相手の名前を覚えることに焦点を当てました。利用者さんの情報もできるだけ覚え、コミュニケーションを築くようにしました。また、「分からないことは聞いてください」という指導を受けたことから、質問を誰彼構わず質問しました。担当の方からは、他の職員にも質問できれば信頼関係が築ける可能性があるとアドバイスを受け、その助言に従って努力しました。
Sさん:
新人の頃の心構えは、積極的に先輩に頼る、何でも質問する、はじめは話しやすい人に聞く、でいいと思います。また、失敗を恐れずに行動することも大切だと感じました。例えば、おむつの交換などは最初から上手くいかなかったこともありましたが、試行錯誤しながら当て方を考えるうちに振り返りもできるから、どんどん失敗していいです!
Oさん:
僕が教える立場になった時、もっと聞いてくれてもいいのにな、と思いました。
Sさん:
ヒヤリハットは、失敗ととらえるのではなく、問題を発見し改善できるチャンスと考えています。ヒヤリハットを積極的に報告することは、安全意識を高め、事故を未然に防ぐ助けになります。私たちの施設では、ヒヤリハットを報告することを奨励しており、事前に問題を見つけることができたことに意味を持たせています。
Kさん:
ヒヤリハットを通じて、事故を予防できればプラスの意味がありますよね。

③先輩職員の攻略法

Sさん:
甘え上手になること、積極的に行動すること、挨拶を欠かさず行うこと、そしてメモを取る姿勢が重要だと感じます。自分が頑張っている姿勢をアピールすることも大切です(笑)。頑張っていれば、先輩職員にかわいがってもらえるのかなと。
Oさん:
僕が先輩職員として新人に指導する立場になってみると、メモを取る姿勢は非常に重要だと思います。新人がしっかりメモをとっているのを見ると、信頼感が生まれます。
Sさん:
新人の頃は先輩に声を掛けられるとつい「あ、大丈夫です」とか返しちゃうんだけど、そこで「ここってこうですか?前の話になりますが、こういう時はどうすればいいですか?」と具体的な質問をするとポイントが高いと思います。
Kさん:
休憩時間の先輩との会話も大切です。自分に対して心を開いてくれて知ろうとしてくれているから、こちらもその人に相談できることがあるなーと今になって思う。話を聞いてくれた方には相談しやすいですね。「これであってましたっけ?」とか。自分で頑張ってみたんですけどどうでしたっけ、的な質問の仕方がいいかもしれない。
Sさん:
先輩の攻略法じゃないけど、同僚と愚痴言いあうのも大事。よその施設に就職した友達でもいいし。近い立場で言い合える悩みとかもあると思うから。同じ職場の先輩に言いづらいことも絶対ありますよね。
Kさん:
同期の同じ学校の子とは今でも毎月あって言い合ってます。だから・・・学校の友達は大切にした方がいいです。言えるだけでも楽になることがあります。発散する場が必要!

■質疑応答

*自己紹介の時間です。くじで選ばれた質問に回答したりもしてもらいました。

――― 新しい環境に慣れるまで、何か工夫していたことはありますか?(内定者Mさん)

Kさん:
自分から笑顔で挨拶することですね。それが一番始めやすいです。
Sさん:
聞いてメモして実行する、としていたらいつの間にか馴染めたかもしれないです。

――― 不安に襲われたり落ち込んだりした時はどうしていましたか? (内定者Kさん)

Kさん:
私は仲のいい人に相談したり、休みの日にリフレッシュ。
Oさん:
僕は友達に泣きながら電話したり(笑)飲んで忘れたり。仕事場でダメだったところをリストにして上司に見せてアドバイスをもらったりもしました。
Sさん:
ストレス発散のはけ口を持っているといいですね。カラオケとか愚痴を言ったりとか。

――― 介護の仕事をしてて、よかったなど思うことは何ですか?(内定者Mさん)

Kさん:
私はご利用者さんと一緒に笑ったりとか、宿泊に乗り気じゃないご利用者さんがあなたと一緒なら泊まってもいいと言われた時とか。嬉しかったですね。
Oさん:
僕は感謝の言葉を言われたとき。その一言だけで、よかったな、うれしいな、信頼してもらえてるんだなと。認知症の方にも顔を覚えてもらえたり。
Sさん:
利用者さんと笑い合える時間があるのは単純に嬉しいですね。名前は覚えられなくても、顔を覚えてもらえるだけでもね。

*当日のカンペです(笑)。先輩職員たちは本当に頑張ってくれました!

■終わりの挨拶

Kさん:
今日は一日お疲れ様でした。皆さんとお話しできて、私も先輩諸君の話を聞いて参考になることが多かったです。この短い時間でも、皆さんの素敵なところをいっぱい見つけました。このまま4月を迎えてもらって、一緒に働けるといいなと思っています。皆さんの不安が少しでも小さくなったらよかったかなと思います。ありがとうございました。

Oさん:
今日は皆さんと一緒に過ごして、皆さんとてもはきはきされてて、こちらもいい刺激をいただきました。僕も先輩の話を聞いていろいろ学びもありました。皆さんの不安や緊張感を取り除けたらいいなと思います。残る学生生活を楽しんでください。いつか一緒に働ける日を楽しみにしています。

Sさん:
今日見た感じとってもしっかりしてて、自分の時はこんなにしっかりしてなかったなと思いながら聞いてました。学生のうちにたくさん遊んで学んで、不安なことがあれば先生に聞いて予習しておくと、就職してから動きやすいかと思います。横のつながりも大事にしてもらいつつ、また次の4月に楽しみにしています。

以上